「人を変える前に」
今日、”人間関係”はストレスの大きな原因になっています。ゴールデンウィーク明けに、心身が疲れる症状を”五月病”と呼ぶそうですが、その背景には、人間関係に起因する問題も含まれているようです。
多くの場合、人がストレスを感じるのは「相手が自分の期待通りに行動してくれない」と感じるからです。例えば、教師であれば「生徒が勉強してくれない。私がこれだけこの子のことを助けようとしているのに」等と感じる訳です。そこで、無理にでも勉強をさせようとするのですが、それでは生徒がますます勉強嫌いになってしまいます。熱を入れれば入れるほど、勉強の印象を悪くしてしまい、これでは逆効果です。
ある本に、こんな事が書いてありました。ノーベル物理学賞を受賞された、小柴昌俊教授の興味深い言葉です。「数学が好きだから、数学を教えてくれる先生を好きになるということじゃない。数学の先生に魅力があるから数学という教科に興味を持つんです。それが小・中学生です。いや、高校生だってそうです。」
「なるほど!」と思わされました。子どもたちのために、大人ができる最初のステップは、教え方を変えることではないのです。むしろ、「自分が子どもにとって魅力ある大人になる」ことです。子どもと良い関係を築き、子どもに好かれるように自分磨きをすること。これが、遠回りのようで、実は最も近道なのです。
この事について、聖書は既に2,000年前から語っています。キリストは、こう言われました。
「なぜ、あなたは兄弟の目の中の塵に目をつけるが、自分の目の中の梁には気がつかないのですか。…まず、自分の目から梁を取りのけなさい。そうすれば、はっきり見えて、兄弟の目からも、塵を除くことができます。(マタイ7章3,5節)」
人の欠点に気付きやすいのが私たちですが、自分を注意深く見つめてみると、自分にも変えられなければならないところが沢山あります。ある人はこう言いました。「自分が変われば、世界は変わる。」その通りです。何か相手に言いたいことが出てきたら、まずは自分を振り返ってみる。そして自分を直す。これが結局、自分にも良い結果をもたらしてくれるのです。
伝道師 後藤献四郎

