「最善と最高」

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「明日を思い煩うな」とはキリストが二千年前に語られた有名な言葉ですが、まるで現代に生きる人々の不安と心配を知り抜いておられるような言葉です。
もちろん誰も好きこのんで心配などしません。しかし心配せざるを得ない状況がそこにあるわけですね。

「明日を思い煩うな」と言われたキリストですが、更にこう付け足して言われたのです。マタイ6:26第三版訳「空の鳥を見るがよい。彼らは働きも種まきもしない。しかし神は彼らを養っていて下さる。あなたがたは彼らよりはるかに優れた者ではないか。神はあなたがたにそれ以上良くして下さらない筈はない」と。この「よく」という意味は「最善」という意味なんですが、それを聞くとある方は「この環境で、このハンディで何が最善なのか」といぶかしげに思われるかもしれません。しかし知っていただきたいのは、神が私達を導かれる人生は「最善」であって「最高」ではないのです。

聖書にでてくる苦難を受けた人物にヨセフやヨブが出てきます。彼らは身に覚えのない苦しみを受け、苦難の人生を長い間すごすのですが、やがてその苦難を忘れることのできるような幸せな人生に導かれ、受けた苦難が役に立ち、人格の成熟に導かれるのです。それを思えば、確かに苦難を受けていたその時の人生は「最高」ではなかったでしょうが、後の幸せを考えるとやはりあの時は「最善」であったと思わされるのです。

「神はすべてのこと働かせて益としてくださることを私達は知っている」
(ローマ8:28)

今、厳しい状況の中にある方もおられるでしょう。ぜひあなたを造りあなたを愛し、あなたを最善に導かれる神を信じてお進みになりますようにお祈りしております。

牧師 中 西 正 夫