9月になりました。お元気でしょうか?今年は猛暑日が記録的に長く、秋になったとはいえ、未だに厳しい残暑が続いています。地球温暖化の影響を肌で感じます。
ところで、毎日暑さが続くと、私たちはどうしてもネガティブになりがちです。「夏なんか来なければいい」「暑くて死にそう」「日本から出たい」などなど。でも、つぶやいたところで温度は下がりませんし、日々の生活も楽しくありません。どうせ同じ暑さを過ごすなら「洗濯物が早く乾いて嬉しい」とか「西瓜や素麺が美味しい」といった具合に、暑さの良いポイントに注目して過ごしたいものですね。
『世界がもし100人の村だったら』という本をご存知でしょう。タイトルの通りですが、「この世界を100人の村に凝縮したら、どうなるでしょう」という書き出しで始まります。これを読むと、私たちの意識は大きく変わります。例えば、こんなことが書いてあります。
「もしあなたの冷蔵庫に食糧があり、着る服を持ち、頭の上に屋根があり、寝る場所があるなら、あなたはこの世界の75人の人々より裕福です。もし銀行に預金があり、お財布にもお金があり、家のどこかに小銭が転がっているなら、あなたはこの世界で最も裕福な8人のうちの1人です。もし、あなたが文字を読めるなら、そうではない22人よりも恵まれています。もし、あなたがインターネットにアクセスできるなら、そうではない89人よりも恵まれています。」
普段、私たちが当たり前と感じていること、それは世界では決して当たり前ではないのです。私たちはより良い食事や快適な生活を求め、より恵まれた人に目を奪われがちですが、何も持っていないと思いながらも、実は相当恵まれた生活を既に与えられているのです。
パウロはエリートとして育ちましたが、伝道者のゆえに多くの迫害を経験した人です。彼は貧しさとお金持ちをどちらも十分味わってきましたが、ある時、他の人々にこう書き送っています。「私はどんな境遇にあっても満ち足りることを学びました(ピリピ4章11節)。」
私たちが置かれた状況をもう一度見つめ直し、嫌な事より良い事に目を留めるなら、きっと違った思いに満たされることでしょう。実際、日本に住む私たちは皆とても恵まれています。いつも感謝している人が傍にいたら、すごく励まされますね。私たちもそんな人になれたらどんなに良いでしょう。
伝道師 後藤献四郎