5月を迎えました。今年は暦の並びも良く、大型連休になりそうですね。ところで最近、「5月病」という言葉を時々聞きます。日本では新年度が始まる4月に入学、就職、人事異動、一人暮らし等、環境が大きく変化しますね。最初は期待があり、意欲もあるものの、5月頃になって「なかなか環境に適応できない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。「そんな時は気分転換し、ストレスをためないように」と言われています。但し、食事やアルコールを頼りにしていると、別の問題を引き起こす可能性もあります。旧友と会うのも良いそうですが、やはりこれも根本的な解決にはなりません。
デニス・サファテさんをご存知でしょうか。「ピンチにも揺るがない生き方」というパンフレットに紹介されています。去年ソフトバンクが阪神を下し、3年ぶりに日本一に輝きましたが、彼はこの時、活躍しました。チームの優勝に貢献したのです。
彼は子どもの頃、教会に通っており、「神がいることは知っていた」そうですが、信仰はなかったそうです。メジャーリーグから指名を受けるも、家庭の事情で契約には至らず、この頃から生活も荒れ始めます。「いつも心が満たされず、試合前日にも酒を飲んだり、朝起きる度に罪悪感に苛まれた
と語っています。結婚した後も夫婦間のすれ違いを避けられず、1人ぼっちでとても惨めな、暗闇にいるような気持ちを抱えていました。
そんな時、突然変化が訪れます。「1人でテレビを見ていた時、どうしようもない感情が沸き起こって涙が止まらなくなった」そうです。突然の衝動にわけもわからず、思わず「神様、あなたの助けが必要です」と必死で祈りました。その日からサファテさんは少しずつ変わり始めます。彼は毎日1人で聖書を読み、祈りました。すると、今までなかったかのような安らぎと喜びを感じたのです。「不安は全て取り払われた。怒ったりすることもなくなり、本当に穏やかな気持ちになれたんだ。キリストが十字架で死んでくださったことによって僕は救われ、どんな時でも神に愛されているということがわかったんだ。
サファテさんはキリストを信じて以来、考え方が変わったと言います。「以前は、ひどい試合をしてしまうと怒鳴り散らしたり、やけ酒を飲んだりしていたけど、今は違う。自分は今、神のためにプレーをしている。たとえ負けても、自分の人生が終わるわけではないと思えるんだ。今はキリストが僕の中に生きていることがわかる。それが自分を内側から変えたのだと思う。
最後にキリストの言葉を紹介します。「すべて、疲れた人、重荷を負っている人はわたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」(マタイ11章28節)
伝道師 後藤献四郎