「温かい言葉の力」

音声で聴く

5月は花の季節ですが、まだコロナ以前の病院への見舞ができていた頃の話です。教会学校の子供たちも加わって病院慰問に出かけました。あるおじいさんに子供が「おじいさん早く良くなってください」と言葉をかけながら、セロファン紙に包んだ一輪の花を手渡そうとした時、近くにいた看護士さんが「ああ、そのおじいさんは何にも分からないから、その辺のテーブルにでも置いておいて」と言ったので、子供はどうしたらいいのか困ってしまいました。それでも「ともかくおじいさんに一度手渡して上げたら?」と私の言葉を聞いて子供はニッコリ微笑みながら「おじいさん、早く良くなって下さい」と言いながら花を差し出したのです。すると反応のない筈のおじいさんが、ゆっくりゆっくり手を挙げて、その花をしっかり掴んだのです。それから、おじいさんは大声を上げて泣き出したのです。驚いたのはそばにいた先ほどの看護士さんでした。何の反応もないとずっと思っておられたからでした。

人はどの様な事に心を動かされ、生きる力を見いだしていけるのでしょうか。自分のガンバリも必要でしょう。しかしガンバリもなくなりそうなとき、回りに、もし温かい言葉や思いやりがあるなら、もう一度やってみよう、もう一度生きてみようという気になることができるのではないかと思うのです。
逆に「あんたなんかダメ、もうそこまでの人生よ」という言葉や思いの中でしか生きれないなら、生きる活力は出てこないでしょう。

生きることに疲れ、もうダメだと自分でも思う生活の中で、いつでも、そしていつまでも決してダメと烙印を押さず、いや却って生きる希望を語って下さるお方がいます。それはあなたの命の創造者である生ける愛の神です。神は聖書の中でこう語っておられます。

「わたしの目にはあなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」
(イザヤ43:4)

あなたも、命さえ与えて下さるほどの神の愛をぜひ知られて、生きる力と希望をお知り下さい。
牧師 中 西 正 夫